石切場の寒竹

寒竹を使ってざるやかごを作っている関根さんは、竹の成長のため数カ所採るところを管理しています。
栃木といえば大谷石(おおやいし)が有名ですが、地元の芦沼石(あしぬまいし)も採掘していたことがあったそうです。
石切場の岩盤の上なのですが、長年積もった落ち葉などからできた腐葉土の層が出来上がっています。寒竹は地下茎で広がっていくためかそのような地面でもしっかり育っていくそうです。

この場で刈り採り、葉は全て落として持ち帰ります。
見せて頂きましたがとても傾斜のきつい所です。
上部は山登りだとチェーンがあってもいいくらいです。
昨年は3mほど滑落してしまったそうです。
大丈夫だったとのことですが、一人で作業しているので本当に危険と隣合せです。
また竹は細いながらも刈った先がとても鋭く硬くなるため、ゴムの長靴で何度かは貫通したこともあるそう。

普段はなかなかこうしたことはお話になりませんが、改めて聞かせて頂きました。
でもここは急だからこそ?日当たりがまんべんなく入りまっすぐな竹になりやすいと、それはそれで嬉しそうでした。。。

風通しのいいカゴ

昨日は北陸で大きな地震がありました。
西日本では大雨が続いていて、関東では強風。
皆さんのお住いの地域はいかがでしょうか。
どうぞお気をつけてお過ごし下さい。


日中は蒸し暑さも感じるようになったこの頃。
収納に底の上がりがあるカゴ類はすっきりします。
軽く扱いやすく何より出し入れがなぜか楽しい。
汚れたらたわしで洗ってよく乾かします。

今も畑や山で採るもの、また魚や植物を扱う方が好まれるのには、
深いものだとなお適度な影を作ってくれて蒸れにくいというのは傷みにくい、あたりも強くなく洗いやすく軽い点にあると思います。
良さが分かると他のものには変え難く修理をしながら使っているのを目にします。

壁掛けの竹細工など

スズ竹の壁掛けを作って頂きました。
小さめなので玄関や部屋の壁や家具にかけて便利に使っていただけます。
底もそれぞれ素敵です。
角おぼけ、提かご、びくなどから形を考えて下さいました。
竹のふっくらとしたしなやかさは時が経っても失われません。

干しものに梅干しなど

この時期はかなり面倒だけど後からしみじみできたり、食べるより漬けることが楽しかったりで、らっきょや新生姜、ぬか漬けなどされる方も多いのでは。
中でも大変なのは梅干しでは。漬けて干して。一粒づつ気を使い。。。
都会でもされる方が結構いらっしゃるのに驚きです。
竹細工のざるはあたりもよく通気性もいいので干す時にいいようです。
野菜を干したりする方にも。

使うと茶色く飴色になっていきます。
竹の水分も抜けてなんと軽いことか。。。
大きさ色々あるのでご覧くださいね!

益子 竹細工

益子焼の里からほど近く、竹細工の関根さんを訪ねました。
かつては農作業の傍ら、必要なカゴやザルはどちらでもつくっていたようですが、今は関根さんくらいになってしまったとか。関根さんは、60年以上も続けていらっしゃるベテランの方。来月85歳になられるそうです。

関根さんが使用されるのは、主に真竹と孟宗竹。
真竹の、割る裂く作業はすべて手作業です。
まるで柔らかいものを扱っているかのような、やさしい手さばき。
他をみていても作業ができるほど、身体にしみ込んでいます。
作業はリズミカルにすすんでいきます。

竹は一年分を、11〜12月に刈り取ってしまいます。
日陰の山あいにねかせて乾燥させていくそうです。

関根さんのザルやカゴは、竹の表皮と内側の部分を組み合わせたものが多いです。
一枚一枚違っていますので、使い込むうちに独自の風合いがでてきます。
しばらくは青竹や生木の感じを楽しめます。
そして、だんだんと薄い茶色から飴色に変わっていきます。
ツヤもでてきますし、水仕事に使われるようですと、なお黒みを帯びてきて変化にとびます。
いい具合にシナリが生まれ、竹の強さとしなやかさが味わえます。

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息子さんは、山椒のすりこぎ棒や竹の昆虫を作っていらっしゃいます。
すりこぎ棒といえば山椒ですが、自然にすこしすれたものを食べることで、殺菌作用がはたらくそうです。
昔の人の知恵ですね。
山椒の木も、秋から冬にかけて山に入って一年分をとってくるのだそうです。
ほかにも、アケビのつるを使ったものなども作っていらっしゃいます。
少しずつでもご紹介できれば、と思います!

お家でとれた、トマトを使った冷やしうどんや西瓜もいただいてしまいました〜
夏に最高のおいしさでした!ありがとうございました!

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→ 標 しもと 

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